いくら便利で格安とはいえ、公的書類の規格を満たしていなければ意味がない。特に行政手続きであるマイナンバーカードや海外渡航に必要なパスポートの申請写真は、国際標準に準拠した厳しい審査基準が設けられている。自撮り写真で不採用となり、再提出の手間が発生する事例も後を絶たない。
失敗を防ぐための第一のポイントは「ライティングと影」だ。部屋の照明が頭上にあると、目元や鼻の下に濃い影ができ、顔の認識率が低下する。明るい日中に窓から自然光が差し込む場所で、顔全体に均一に光が当たるアングルを確保することが望ましい。
第二に「背景の均一性」である。アプリのAI背景除去機能は非常に優秀だが、背景に複雑な模様や衣類と同じ色の壁があると、輪郭が不自然に欠けてしまうことがある。可能な限り無地の壁を背にして撮影し、衣服の色と背景色が被らないよう配慮することが重要だ。また、目線はスマホのカメラレンズと水平の高さを保ち、あごを突き出したり引きすぎたりしない自然な姿勢を心がけたい。