スナメリ(英語名:Finless porpoise、学名:Neophocaena asiaeorientalis など)は、生物分類上、鯨偶蹄目ネズミイルカ科スナメリ属に分類される小型のハクジラ類です。体色は生まれた直後こそ黒みがかった濃い灰色ですが、成長するにつれて白みを帯びた滑らかなスレートグレー(明るい灰色)へと変化していきます。
成体の大きさ・体長は約1.5〜2.0メートル前後、体重はおよそ30〜45キログラムと、人間の一成人男性よりも小柄で、鯨類全体の中でも世界最小の部類に属します。野生下におけるスナメリの寿命はおよそ20〜25年と推定されており、メスは生後4〜6年、オスは4〜9年程度で性成熟を迎えます。妊娠期間は約11か月で、初春から初夏にかけて1頭の幼獣を出産し、母子は強い絆で結ばれながら浅瀬で子育てを行います。
ネズミイルカ科に共通する最大の特徴として、一般的なマイルカ科に見られる細長く突き出た「吻(ふん=クチバシ)」がなく、丸みを帯びた頭部(メロン体)を持っている点が挙げられます。また、歯の形状も鋭い円錐形ではなく、植物の葉のような平たいスペード型(木の葉状)をしており、砂泥底に潜む小魚、エビ、イカ、タコなどを巧みに吸い込むように捕食します。