刑事責任の追及と並行して世間の耳目を集めたのが、株式会社あきんどスシローが岐阜地方裁判所に提起した巨額の民事訴訟だ。請求金額は約6700万円。一人の未成年およびその保護者に対して突きつけられた金額としては、過去に例を見ないほど苛烈な数字だった。
少年側は答弁書で「日々反省の毎日を送っている」と謝罪の意を示しつつも、株価の下落や客数減少の要因は同業他社との競合など複合的なものであり、多額の請求全額を少年の行為のみに帰帰させるのは不当であると主張。法廷での全面対決が予想されていた。
しかし、訴訟提起から数カ月後、事態は急展開を迎える。両者の間で「調停に代わる決定」などを経て、損害賠償請求訴訟は突如として取り下げられ、和解が成立したのだ。和解条項の詳細については守秘義務により非公開とされたが、金銭的な実効賠償よりも「毅然とした法的措置をとる姿勢を社会に示し、模倣犯を防ぐ」という企業の目的が達成されたこと、そして少年の更生を考慮した現実的な決着であったとみられている。