ターメリック(ウコン / Curcuma longa)が秘める驚異的な力の源泉泉は、その鮮やかな黄色を構成するポリフェノール化合物「クルクミン(Curcumin)」にある。米国国立医学図書館が運営する世界最大の医学文献データベース「PubMed」を検索すれば、クルクミンに関する学術論文は数万件規模に達する。
この分野のパイオニアとして知られるバーラット・アガルワル(Bharat B. Aggarwal)博士をはじめとする研究者たちは、クルクミンが体内の炎症スイッチとも呼ばれる転写因子「NF-κB」の活性化を強力に抑え込むことを突き止めた。私たちが日常的に感じる疲労感や加齢に伴う組織の衰えの多くは、体内で静かにくすぶり続ける「慢性炎症」が引き金となっている。クルクミンは、この微小な炎症の火種を鎮火する分子レベルの盾として機能するのだ。
さらに、古くから語り継がれてきた肝臓への恩恵も科学的に裏付けられている。クルクミンは肝臓での胆汁分泌を促して脂質の消化を助けるとともに、解毒酵素の働きを活性化させ、アルコールや老廃物の代謝負担を軽減する。まさに天然のデトックスサポーターと呼ぶにふさわしい。