音楽作家の遺族にとって、最も巨大な責務となるのが「著作権継承」である。筒美作品の著作権管理は日本音楽著作権協会(JASRAC)を通じて行われており、毎年分配される金額は膨大な数字にのぼる。カバー曲の制作、テレビ番組での使用、カラオケでの歌唱、そして商業施設でのBGM利用まで、日本の日常で筒美メロディが流れない日はない。
著作権法上の保護期間は死後70年。つまり、2020年に急逝した筒美氏の著作権は、2090年まで遺族および後継者に印税をもたらし続ける計算になる。年間の印税収入は数億円規模と推計されており、これを適切に管理し、不正利用を防ぎつつ新たな世代へ楽曲を届ける契約交渉を行うことこそ、息子をはじめとする後継者チームの大きなミッションとなっている。