火のない所に煙は立たないと言われるように、このデマが長期にわたって検索され続ける背景には、過去に報じられた3つの決定的な事実とニュース報道が関係しています。
1. 過酷な海外ロケにおける実際の骨折・大事故報道
『イッテQ』は体当たりロケが最大の魅力である一方、過去にはタレントが重傷を負う事案が実際に発生し、大手ニュース媒体で大きく報道されてきました。
代表的な事例として、2019年6月にインドロケ中、水上スキーに似た競技「バブルボール」の企画でみやぞん(ANZEN漫才)が左足首を骨折し、全治約2カ月の重傷を負った事故が挙げられます。また、過去には出川哲朗が海外ロケで右足首を骨折した事例や、ガンバレルーヤのよしこが下垂体腺腫の手術のために一時休養した際にも、センセーショナルな見出しで「生命の危機か」と取り沙汰された経緯がありました。
これらの「イッテQ 海外ロケ 事故」に関する速報が流れるたびに、ネット掲示板やSNSでは「一歩間違えれば死亡事故だったのではないか」という不安の声が噴出。これが歳月を経て、「過去に死亡事故が起きた」という誤った記憶の変容へと繋がっていきました。
2. 番組を支えた現地コーディネーターや関係者の訃報
出演タレントではないものの、番組に深く関わった重要人物の逝去が「出演者の訃報」と混同されたケースです。特に「イッテQ コーディネーター 死亡」という検索需要に見られるように、アフリカや秘境ロケで長年チームを支え、画面にもたびたび登場して視聴者に親しまれていた名物現地コーディネーターや現地スタッフの訃報が過去に伝えられた際、一部のまとめサイトが「イッテQ関係者が死去」と主語をぼかした扇情的な見出しで記事を乱造しました。これを流し見したユーザーが「レギュラーの誰かが亡くなった」と誤解したのが大きな要因です。
3. 2014年エベレスト雪崩事故と登山企画の中止
番組の歴史の中で最も命の危険が現実味を帯びたのが、2014年に敢行されたイモトアヤコのエベレスト登頂企画でした。当時、現地で待機・準備を進めていた最中に大規模な雪崩事故が発生し、現地ガイドのシェルパら16名が死亡する大惨事が起きました。日本テレビは現地での撮影と登頂プロジェクトの断念を即座に発表。出演者自身は被災を免れたものの、「イッテQのロケ地で多数の死者が出た」という事実が、「番組出演者の死亡」という誤報へと歪曲されて語り継がれてしまったのです。