ウィリアムズ症候群(Williams syndrome)は、1961年にニュージーランドの心臓病医J.C.P.ウィリアムズらによって報告された先天性の遺伝性疾患です。国内外の調査において、出生頻度はおよそ1万人から2万人に1人と推定されています。
病気の直接的な原因は、第7番染色体長腕(7q11.23領域)にある約25〜28個の遺伝子の微小欠失です。この欠失領域には、血管や皮膚の弾力性を保つために不可欠なタンパク質を作る「エラスチン(ELN)遺伝子」が含まれており、これが欠けることによって特徴的な血管障害や結合組織の異常が引き起こされます。
遺伝の確率について不安を抱く家族も少なくありませんが、患者の99%以上は受精時の突然変異(孤発例)によって発症します。両親の染色体には異常がなく、次の子どもに同じ病気が現れる確率は極めて低いため、親の生活習慣や妊娠中の行動が原因になることはありません。ただし、ウィリアムズ症候群の当事者が子どもをもうける場合には、常染色体顕性(優性)遺伝の形式をとるため、50%の確率で子どもに遺伝することが医学的に確認されています。