軽井沢を訪れる旅人にとって、木立に囲まれたテラス席でのティータイムは外せない体験の一つです。1970年代後半、夏の軽井沢に長期滞在したジョン・レノンが足繁く通い、自ら作り方をリクエストしたという逸話はあまりにも有名です。
名物として名高い万平ホテルのジョンレノンゆかりのアップルパイは、信州産紅玉りんごを惜しみなく使い、シナモンを効かせた伝統のレシピが今も厳格に守られています。薄く繊細なパイ生地の中に、じっくりと煮詰められたりんごがぎっしりと詰まっており、上品な甘みと爽やかな酸味が口いっぱいに広がります。
あわせて注文したいのが、彼がホテルのスタッフに直伝したとされる万平ホテルのロイヤルミルクティーです。たっぷりの茶葉を少量の湯で蒸らし、濃厚な牛乳と生クリームで丁寧に煮出した一杯は、芳醇な香りとまろやかなコクが際立ちます。歴史のロマンに浸りながら味わうこの組み合わせは、リニューアルを経た現在も不動の人気を誇っています。
一方で、気になるのが混雑状況です。オンシーズンの万平ホテルカフェテラスの待ち時間は、週末や連休ともなると2〜3時間待ちに達することも珍しくありません。現在は店頭のデジタル発券システムが導入され、順番待ちの間もQRコードで呼び出し状況を確認しながら敷地内や万平通りの散策が可能になりました。スムーズに利用したい場合は、朝のオープン直後(9時台)または夕方16時以降のアイドルタイムを狙うのが賢明な選択です。