西郷隆盛のドラマチックな最期は、時代を超えてクリエイターたちの想像力を刺激し続けてきた。ハリウッド映画『ラスト サムライ』で渡辺謙が演じた勝元盛次(カツモト)のモデルが西郷であることは有名だ。映画の中では、近代兵器の前に散っていくラストサムライの美学と切腹のシーンが強く記憶に刻まれている。
一方で、鈴木亮平が熱演した大河ドラマ『西郷どん』では、人間味あふれる西郷の生き様と、時代の潮流に呑み込まれていく葛藤が情感豊かに描かれた。史実としての死因と、フィクションが提示する劇的な演出。そのふたつの間で揺れ動く西郷像こそが、今なお我々を魅了してやまない理由だろう。