西畑の名を一躍全国区へと押し上げたのが、NHK朝ドラ『ごちそうさん』である。彼が演じたのは、ヒロイン・め以子の次男である西門活男。料理人を志しながらも、戦争という抗えない時代の荒波に呑まれ、海軍の主計兵として戦地へ赴く悲劇の少年だった。
劇中で見せた丸刈り姿は、当時の視聴者に強烈なリアリズムと切なさを突きつけた。「あの純朴で真っ直ぐな少年は誰なのか」と、お茶の間で大きな話題を呼んだのを覚えている人も多いだろう。厨房で包丁を握るひたむきな姿、出征前に見せた切ない笑顔、そして届いてしまった戦死の知らせ。西畑の魂を削るような熱演は、物語後半の涙腺崩壊シーンを牽引した。現場では共演者や監督からも「佇まいだけで昭和の空気を纏える稀有な若手」と絶賛され、ただ可愛いだけではない本格派としての評価を確固たるものにした。