西内まりやが第一線から姿を消す契機となった2017年の事務所トラブルについては、当時多くの週刊誌がセンセーショナルに報じ、ネット上でも激しい炎上と憶測が飛び交いました。報道各社の取材データや本人の手記・発言を突き合わせると、その深層には「過密労働による心身の摩耗」と「表現者としてのアイデンティティクライシス」が複雑に絡み合っていた実態が浮かび上がります。
2014年の歌手デビュー以降、モデル業、バラエティ番組、連続ドラマの撮影、音楽活動と、息をつく暇もないスケジュールが連続していました。2017年1月期の月9ドラマ『突然ですが、明日結婚します』では、急遽決まった過密日程の中で主役を務め、現場でのプレッシャーと極度の疲労から声が出なくなるなどの身体的拒絶反応に直面していたことが、後の関係者の証言で明らかになっています。
当時の報道では事務所幹部との感情的な対立ばかりが強調されましたが、本質は個人のキャパシティを超えた労働環境と、本人が望む方向性(音楽・表現の深耕)と事務所側のプロデュース方針(全方位型タレントの量産)との修復不可能な乖離でした。2018年3月に前事務所との契約を満了した際、彼女が選んだのは「一度すべてをリセットし、自分自身を取り戻す」ための海外放浪と静養の道でした。