恐竜と鳥類のつながりが一般大衆に広く浸透した最大の契機は、1990年代の映画『ジュラシック・パーク』の世界的ヒットであろう。作中、主人公の古生物学者が「彼らは爬虫類というより鳥に近い」と語る場面は、当時の最新学説をエンターテインメントに持ち込んだ画期的な描写であった。しかし、サイエンスメディア業界における恐竜像の描き方は、この30年間でさらなる変貌を遂げている。
かつてのスクリーンの恐竜たちは、鱗に覆われた巨大なトカゲとして描かれがちであったが、最新の科学的知見は彼らに彩り豊かな羽毛と繊細な鳥類的行動を与えた。ハリウッドのSFXから最新のデジタルドキュメンタリーに至るまで、メディアは単なる恐怖のモンスターではなく、現代の鳥類へと至るダイナミックな生命の系譜として恐竜を捉え直している。メディアが見せるビジュアルの進化は、科学研究が進化の真実へと近づく歩みと完全に同期しているのだ。