Q1:家族を殺された遺族が犯人を殺害した場合、心神喪失や心神耗弱で無罪や大幅減刑になることはありますか?
A1:完全な無罪(刑法39条1項の心神喪失)が認められる可能性は極めて低いです。事件から日数が経過している場合、凶器の準備や犯人の追跡といった「計画性」が認められるため、事理弁識能力(善悪を判断する能力)があったと判断されます。精神的ショックによる心神耗弱(同条2項)や情状酌量(刑法66条)による減刑が争われる余地はありますが、自力救済の厳禁という基本理念があるため、殺人罪として長期の実刑判決が下されるのが通例です。
Q2:江戸時代の仇討ちは、手続きさえ踏めば誰を殺しても無罪だったのですか?
A2:いいえ、誰でも許されていたわけではありません。江戸時代の仇討ちは基本的に武士階級のみに認められた特権であり、町人や農民は原則禁止されていました。また、対象は「父や兄など目上の尊属」を殺された場合に限られ、弟や息子など目下の者のために仇を討つことは認められませんでした。さらに、幕府や藩への届出と帳面への登録を経ずに勝手に殺害した場合は、単なる殺人・私闘として処刑されました。
Q3:SNSで重大事件の加害者の実名や住所を特定して拡散する行為は、法的にどう裁かれますか?
A3:明確な違法行為として処罰の対象となります。どれほど凶悪な事件の加害者であっても、ネット上に個人情報を晒す行為は刑法230条の「名誉毀損罪」や刑法231条の「侮辱罪」に問われます。さらに、民事上でも不法行為に基づく高額な損害賠償請求が認められる判例が定着しています。特に人違い(誤爆)によって無関係な人を晒した場合は、極めて重い刑事・民事責任を免れません。