刑事役としてのパブリックイメージが強い内藤だが、その表現活動は実に多彩だ。スタジオジブリの名作映画『千と千尋の神隠し』では、主人公・千尋の父親役として声の出演を果たし、そのナチュラルで温かみのある演技は今なお世界中のファンに親しまれている。劇中で父親が骨付き肉を豪快に食べるシーンの演技指導における逸話など、声優としての力量も折り紙付きだ。
さらに、トーク番組やラジオで見せる博覧強記ぶりや、ジャズや文学に対する深い造詣も彼の大きな魅力である。大阪出身ならではの軽妙な語り口と、知的な洞察力が同居するトークは、ドラマで見せるシリアスな顔とはまた違った親しみやすさを放つ。こうした豊かな教養と人生経験の厚みこそが、彼が演じるキャラクターたちに立体的な陰影と深みを与えているのだ。