Q1:緒方貞子さんの死因と生涯の幕引きはどのようなものでしたか?
A1:緒方貞子氏は2019年(令和元年)10月22日、東京都内の病院で満92歳で逝去されました。死因は病気療養に伴う老衰です。晩年まで国際情勢や若手育成に強い関心を寄せ続け、静かにその激動の生涯を閉じました。葬儀は近親者のみで執り行われ、のちに各界からその偉大な功績を偲ぶ追悼が寄せられました。
Q2:英語力はどのようにして身につけたのですか?帰国子女だったのでしょうか?
A2:幼少期に外交官の父に同行して米国に数年間滞在した経験はありますが、本格的な論理的英語力は聖心女子大学での徹底した英語教育と、その後のジョージタウン大学大学院、UCバークレー校博士課程での過酷な学問的研鑽によって培われました。単なる日常会話にとどまらない、国際交渉や学術論文に耐えうる高度なディベート力と構想力を努力によって磨き上げた人物です。
Q3:クルド難民支援の際、なぜ国連のルールを覆すことができたのですか?
A3:人命の危機が目前に迫っていたことに加え、「UNHCRが救わなければ国際社会全体の道義的責任が問われる」という論理で米英を中心とする多国籍軍や国連加盟国を説得したためです。さらに、難民高等弁務官としての職権を限界まで解釈し、「人道支援の実効性を確保するための緊急避難的措置」として行動を先行させ、結果として国際社会に新たなスタンダードを承認させました。
Q4:彼女が提唱した「人間の安全保障」とは簡単に言うと何ですか?
A4:従来の「国家の領土や体制を守る」という安全保障の考え方に対し、「国家の枠組みを超えて、生きている一人ひとりの人間を貧困、飢餓、感染症、人権侵害、環境破壊などのあらゆる脅威から守り、それぞれの能力を開花させる」という人間中心のアプローチです。現在のSDGs(持続可能な開発目標)の根底を支える重要概念となっています。