岩綿吸音板は、玄武岩や製鉄時の副産物である高炉スラグなどを高温で溶融して繊維状にした「ロックウール(岩綿)」を主原料とし、澱粉などの結合剤(バインダー)を用いて板状に成形・乾燥させた無機質多孔質天井材です。一般的にロックウール吸音板とも呼ばれ、日本の建築基準法が定める防火性能において最高クラスである不燃材料(認定番号:NM-XXXXシリーズ等)の認定を広く取得しています。
その最大の強みは、繊維の微細な隙間(連続気孔)に音のエネルギーが入り込み、空気の粘性摩擦によって熱エネルギーへと変換される「多孔質吸音」のメカニズムにあります。国内市場を牽引する二大巨頭といえば、大建工業の「ダイロートン」仕様と、日東紡マテリアル(旧日東紡)の「ソーラトン」特徴です。ダイロートンはリブ調やトラバーチン模様など多彩な表面加工と調湿・消臭機能を付加したバリエーションが豊富であり、ソーラトンは均一な繊維密度と安定した施工性、長年の実績から設計指定の定番として確固たる地位を築いてきました。
これら大手メーカーの現行製品はすべて100%ノンアスベストであり、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドの発散等級も「F☆☆☆☆」を取得。耐火性能と経年劣化に対する寸法安定性が高く評価され、不特定多数が集まる高層オフィスビル、学校の教室、病院の廊下、官公庁の執務室などで半世紀以上にわたり採用され続けています。