世界最高峰の研究機関も、評価軸を大きく転換している。スタンフォード大学の心理学者たちが唱えた「グロース・マインドセット(しなやかな成長思考)」は、自分の能力は努力と経験によって進化し続けるという確信を指す。要領が悪い人は、最初からスムーズにいかない体験を繰り返すため、自然と「泥臭く学び続ける姿勢」を養いやすい。
また、ハーバード・ビジネス・スクールのリーダーシップ研究でも、急激な変革期を乗り越える経営者やイノベーターに共通する資質として、要領の良さよりも「複雑な課題に対する耐性と執拗さ」が挙げられている。一見不格好な試行錯誤を繰り返せる人物こそ、組織を根本から変革するリーダーとして高く評価される時代だ。