『やまと尼寺精進日記』を語る上で欠かせない存在が、寺の看板犬として愛されたオサムでした。参拝客が急な山道を登ってくると、愛嬌たっぷりの仕草で出迎え、住職たちの散歩やお勤めにも常に寄り添っていたオサムですが、高齢に伴い天寿を全うしました。
長年にわたり山寺を見守り続けたオサムの旅立ちに際しては、寺の関係者のみならず、全国のファンから深い哀悼と感謝の声が寄せられました。オサムの遺体は、住職たちの手によって見晴らしのよい境内の土へと手厚く葬られ、今も音羽山の四季の風の中で静かに眠っています。
現在のお寺には、保護猫や新たな小さな命たちが住職の傍らで息づいています。生き物の生と死を受け入れ、自然の摂理として慈しむ山寺の日常は、生きることの尊さを静かに物語っています。