注目すべきアプローチの一つが、様式美に縛られがちだった時代劇というジャンルの再解釈だ。殺陣のスピード感、陰影を極限まで活かした照明設計、そして当時の過酷な生活実態を浮き彫りにする美術セットなど、細部に至るこだわりが従来の時代劇像を劇的に塗り替えようとしている。
衰退が叫ばれて久しい日本映画の伝統ジャンルに新たな息吹を吹き込む試みは、若い世代の観客や海外の映画祭関係者からも熱い注目を集める。歴史的なリアリズムと現代的なエモーションを融合させたダイナミックなアクション演出は、古典を敬遠しがちだった層をも巻き込む圧倒的な引力を持つ。