毎年1月15日に行われる「野沢温泉の道祖神祭り」は、日本三大火祭りの一つとして国の重要無形民俗文化財にも指定されている。社殿を組み上げ、松明を手に火を付けようとする攻め手と、それを防ぐ厄年の男たちによる熾烈な攻防戦は息をのむ迫力だ。
この過酷な祭りを支えているのは、若者たちの強い郷土愛である。移住者や外国人観光客が増加しても、祭りの核心部分は決して妥協されることなく引き継がれている。伝統行事を通じて醸成される緊密なコミュニティの結束力こそが、外からの文化をしなやかに受け止めつつ、自分たちの軸をブレさせない最大の強みなのだ。