日本のアニメ史を振り返ると、制作トラブルに起因する歴史的な作画崩壊エピソードがいくつか存在します。その系譜の中で、「キャベツ」はどのような立ち位置にあるのでしょうか。
代表的な事例として挙げられるのが、1998年放送『ロスト・ユニバース』第4話の通称「ヤシガニ屠る(ヤシガニ事件)」です。登場人物の顔の崩壊や極端なコマ落ちが全国放送され、作画崩壊という言葉がアニメファンに広く浸透する契機となりました。
また、2017年の『DYNAMIC CHORD(ダイナミックコード)』における独特すぎる空間把握や自動車の物理法則無視、2018年『メルヘン・メドヘン』の放送休止を伴う作画乱れなど、時代ごとに制作現場の悲鳴を映し出す作品が現れています。
これらの事例と比較しても、『夜明け前より瑠璃色な』のキャベツは「特定の一コマ・特定の野菜」という極めて具体的かつキャッチーなビジュアルであったことから、2020年代を超えて2026年の現在に至るまで、世代を超えて共有されるミームとしての生命力を保ち続けています。