子どもから大人まで幅広い層に愛され続ける『きまぐれロボット』もまた、彼の卓越したストーリーテリングを象徴する一冊だ。少々おかしな挙動を見せるロボットと、それに振り回される人間のやり取りは、爆笑を誘うと同時に、どこか切ない余韻を残す。
ショートショートという形式は、無駄を徹底的に削ぎ落とした極限の短編文学だ。結末での鮮やかなどんでん返し、アイロニー、そして普遍的な寓話性。星作品は、短文だからこそアイデアの骨格がダイレクトに胸に突き刺さる。読者はわずか数分間で、常識が崩壊する快感と、人間という生き物の愛おしさを同時に味わうことになる。