平成期に編纂が完了し公開された『昭和天皇実録』には、東久邇成子に関する詳細な記述が数多く収められている。公文書として記録された行動記録や天皇の発言からは、彼女の存在が当時の政治や皇室外交、そして宮中行事にいかに深く関わっていたかが浮き彫りになる。
歴史ドキュメンタリーの分野においても、彼女の生涯は格好の題材となっている。近年では、膨大な一次資料をもとに、皇籍離脱の舞台裏や敗戦直後の皇室の動向を読み解く研究が進展。NHKスペシャル「昭和皇室の記録」をはじめとするドキュメンタリー番組では、未公開の写真や日記、関係者の証言を交えながら、過酷な時代を生き抜いた元皇女の実像が多角的に描き出されている。こうした研究は、単なる歴史のノスタルジーを超え、現代の皇室制度や家族のあり方を考える上でも重要な視座を提供している。