破産に追い込まれる家庭の財務状況を検証すると、単一の理由ではなく複数の悪条件が連鎖して破綻に至るケースが大半を占めます。
第1の要因は、近年顕著になった変動金利上昇破産リスクです。変動金利型には「5年ルール(5年間は返済額を据え置き)」や「125%ルール(見直し後の返済額は前回の1.25倍を上限とする)」という激変緩和措置が存在します。しかし、金利が急上昇した局面では毎月の返済額の中で利息の割合が増加し、元金が全く減らない「未払利息」が発生する構造的な罠が潜んでいます。返済期日が到来した段階で、元金と未払利息の一括清算を求められて立ち往生する利用者が後を絶ちません。
第2の要因は、共働きを前提としたペアローンや収入合算の高額融資です。借入枠を限界まで広げて7,000万〜1億円規模の物件を購入したものの、出産・育児による休職、病気による退職、あるいは離婚によって世帯年収が急減し、片方の収入では月々の返済を支えきれなくなるパターンです。
第3の要因は、教育費のピークと役職定年による収入ダウンの重複です。50代半ばで子どもの大学進学費用と収入減少が同時に押し寄せ、住宅ローンの繰り上げ返済計画が完全に狂ってしまう事例が現場取材でも多数報告されています。