追い抜きと追い越しの違いとは?知らぬ間の違反を防ぐ道交法の真実について知っておくべき ポイントを分かりやすく解説いたします。

ドライバーが最も陥りやすい違反パターンが「左側からの追い越し」です。道路交通法第28条第1項には、「車両は、他の車両を追い越そうとするときは、その右側を通行しなければならない」と明記されています。

典型的な事例が、高速道路やバイパス道路において、右側の追越車線を制限速度未満で走り続ける車に遭遇した場面です。後続車がイライラを募らせ、左側の走行車線へ進路を変え、前車の左側をすり抜けて再び追越車線へ戻る行為は、典型的な追越方法違反(左側追越違反)として取り締まりの対象になります。

一方で、左側の走行車線を走行中、追越車線を走る後続車や並走車が遅いために、「自車が車線を変更することなくそのまま走行車線を定速で進み、結果的に右側の車より前に出た」という場合は、進路変更を伴わないため「追い抜き」とみなされ、原則として違反には問われません。

ただし、ここで注意すべきは「通行帯違反(道路交通法第20条)」との関係です。追越車線は本来、追越しを行うための車線であり、追越し完了後は速やかに走行車線へ戻る「キープレフト原則」が義務付けられています。追越車線を理由なく走り続ける車両自体も通行帯違反(違反点数1点・反則金6,000円)を犯していますが、だからといって左側から車線変更を挟んで追い越す行為が正当化されるわけではありません。