医療現場や健康相談の現場において、足の指の違和感をきっかけに重篤な高血糖が見つかった患者の証言には、共通する生々しい後悔と驚きが存在します。都内の総合病院で糖尿病外来を担当する医師や、実際に診断を受けた当事者の声からその実態を紐解きます。
「半年前から右足の薬指と小指の間が猛烈に痒くなり、ドラッグストアで一番高い水虫薬を買って毎日塗っていました。しかし皮が剥けるわけでもなく、痒みは指の骨の奥から湧き出るようで治まらない。そのうち指先が正座した後のように痺れ始め、会社の健康診断で空腹時血糖値が240mg/dL、HbA1cが11.2%という極めて危険な数値が出たのです。皮膚科医からは『水虫ではなく、高血糖による神経障害と重度の乾燥肌です』と告げられ、血の気が引きました」(50代男性・会社員の手記より)
また、知恵袋やSNSなどのコミュニティ上でも、「足の指が痒くて掻きむしっていたら、小さな傷が数週間経ってもジュクジュクして塞がらない」「爪の周りが赤く腫れ上がっているのに痛みをほとんど感じない」といった相談が頻繁に投稿されています。臨床現場の看護師は次のように警鐘を鳴らします。
「患者様は『単なる水虫を掻き壊しただけ』とおっしゃいますが、診察室で靴下を脱いでいただくと、足指が紫色に変色し、悪臭を放つ潰瘍が形成されていることがあります。糖尿病の足病変は、『痛痒い時期』に対処できれば血糖管理とスキンケアで回復できますが、痛みが消えてからでは組織の壊疽が進んでいる危険性が高いのです」