社会の理不尽な偏見を背負わされて誕生した1966年生まれの世代は、皮肉にもその逆境を鮮やかに覆してみせた。同世代の人口が極端に少ないため、受験戦争や就職活動における競争倍率が前後の学年より緩和されるという恩恵を享受しつつ、個性的で自立心に富む人材を各界に輩出したのである。
その象徴的存在が、歌手・俳優・プロデューサーとして時代を切り拓いてきた小泉今日子だ。従来の従順なアイドル像を軽やかに打ち破り、自らの意志で人生を選択し続ける彼女の生き様は、かつて「気性が荒い」と疎まれた気質が、現代においてはいかに魅力的なリーダーシップと表現力に昇華されるかを証明した。迷信が貼ったネガティブなレッテルは、彼女たちの自律的な輝きによって完全に無力化されたといえる。