では、2026年の現代において、誰かが実際に神社で藁人形に五寸釘を打ち込んだ場合、法律上どのような扱いになるのだろうか。「呪いなどオカルトであり科学的根拠がないのだから罪には問えないのでは」と考える者もいるかもしれない。しかし、現代の法解釈は極めて厳しい。
まず、他人の所有物である神社の御神木に無断で釘を打ち込む行為は、刑法261条の「器物損壊罪」に該当する。歴史ある境内や樹木を傷つける行為は厳罰の対象だ。さらに夜間に許可なく侵入すれば刑法130条の「建造物侵入罪」が即座に成立する。また重大なのは、ターゲットとなる相手に「お前を呪った」と告げたり、藁人形の写真や実物を送りつけたりした場合である。裁判例では、相手に強い精神的恐怖を与える行為として刑法222条の「脅迫罪」が認定されている。京都府警察をはじめとする各地の警察も、神社からの通報を受ければ捜査員を現場に派遣し、不法侵入や器物損壊容疑で捜査に乗り出すのが常だ。呪いの現実的効果はともかく、その行為自体が明確な刑事犯罪となるのが2026年現在の現実である。