警察官が市民に対して免許証の提示を求める場面は、大きく分けて2通り存在する。ひとつは歩行中などに呼び止められる任意質問(職務質問)であり、もうひとつは車両を運転している最中の交通取り締まりだ。この両者の決定的な違いを把握しないまま拒否を続けると、予期せぬ法的トラブルへと発展する。
法律の枠組みにおいて、歩行者として受ける警察官職務執行法に基づく職務質問は、あくまで「任意」の手続きだ。強制力を持たないため、身元確認のための身分証提示に応じるか否かは個人の自由とされるのが原則である。一方で、自動車運転者の場合は全く異なる法規範が適用される点に注意しなければならない。