本展のコンセプトである「Hello Kitty展 わたしが変わるとキティも変わる」というメッセージは、展覧会全体の核心をついている。キティには口を描かない独特の造形が施されており、見つめる人の感情によって表情を変える。嬉しい時には嬉しそうに、悲しい時にはそっと寄り添うように見える。この唯一無二の受容性こそが、50年という歳月を生き抜いてきた最大の理由だ。
かつて開催された「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」がサンリオ全体の歩みを俯瞰させたのに対し、本展はキティという単一のキャラクターが個人の記憶や社会の変化とどのように交差してきたかに焦点を当てる。赤いリボンの少女から流行の発信者へ。時代の流行を吸収しながら自己変容を重ねてきた姿が、当時のプロダクトとともに一堂に会する。