かが屋のコントを観ていると、まるで他人の私生活を覗き見しているかのような錯覚に陥る。喫茶店の隣の席、電車内の微妙な空気感、職場の同僚との言葉に詰まる瞬間。誰もが素通りしてしまうような日常の微細な感情を、彼らは恐ろしいほどの精度で採集してみせる。
奇抜な設定やドタバタ劇で押し切るコントとは一線を画し、彼らが描くのはどこまでも「普通の人々」だ。しかし、その「普通」が極限の状況やちょっとしたすれ違いによって崩れていく様が、痛快であり、どこか愛おしい。笑いと切なさが同居する独特の世界観は、現代のコントシーンにおいて独自の異彩を放っている。