白毫寺の境内を彩る九尺藤は、例年4月下旬から咲き始め、黄金ゴールデンウィーク後半にあたる5月上旬に見頃のピークを迎える。気象条件によって開花時期は前後するものの、最盛期には最長180センチメートルにも及ぶ長い花穂が垂れ下がり、紫色の雨が降り注いでいるかのような錯覚さえ覚える。
夕暮れが迫り境内に灯りがともると、昼間の穏やかな空気感は一変。漆黒の夜空を背景に、ライトを浴びた藤の花穂が妖艶な輝きを放ち始める。闇と光が織りなすコントラストは圧巻の一言で、水路の表面に反射する紫の光とともに空間全体が幻想的な空気に包み込まれる。