ファン投票によって出走馬が選定されるグランプリ特有の現象として、「人気の過熱によるオッズの歪み」が挙げられる。メディアの露出が多いスターホースや前哨戦の勝ち馬に人気が集中する一方で、地力がありながらも地味な戦績のステイヤーは実力不相応な低評価を受けるケースが目立つ。
単勝1倍台の圧倒的支持を集めた馬が敗れ、単勝オッズ中位から下位の伏兵が馬券圏内に飛び込む構図は、有馬記念の歴史の中で幾度となく繰り返されてきた。過剰人気馬の死角をあぶり出し、オッズの歪みによって生まれた高期待値のゾーンを狙い撃つ。感情を排した冷徹なオッズ分析こそが、最終的に回収率を跳ね上げる鍵となる。