頭皮には無数の常在菌が存在し、互いにバランスを保ちながら弱酸性のバリアを形成している。しかし、過剰に分泌された皮脂をエサにして急激に増殖するのがカビの一種であるマラセチア菌だ。この菌が皮脂を分解する際に生じる遊離脂肪酸が頭皮に刺激を与え、炎症やターンオーバーの異常を誘発する。
単なるベタつきと侮っていると、赤みやかゆみ、油分を含んだ黄色いフケを伴う脂漏性皮膚炎へと進行するリスクがある。日本皮膚科学会の診療ガイドラインでも指摘されている通り、放置された炎症は毛包を傷め、抜け毛や薄毛の引き金にもなりかねない。ベタつきにかゆみや炎症が伴う場合は、セルフケアの域を超えた皮膚疾患としての対処が必要となる。