チェルシーを語る上で外せないのが、黒地に色鮮やかな花々が描かれたあの独特のパッケージデザインだ。1971年の誕生当時、日本の菓子パッケージといえばシンプルな原色使いや商品写真を全面に出したものが大半だった。その中で、英国風のエレガントさとサイケデリックなフラワーパワーを融合させたチェルシーのデザインは、極めて斬新で先進的な試みだった。
箱を開ける瞬間の高揚感、個包装の紙をはがす際の手触り。チェルシーは視覚と触覚を通じても人々に喜びを提供していた。2024年の終売以降、この花柄をあしらった空き箱やノベルティグッズはヴィンテージアイテムとして取引されるようになり、グラフィックデザインの歴史的価値としても再評価が進んでいる。デザインが持つ力が、商品寿命を超えて人々の心に生き続ける好例だ。