なぜ自治体が単独で主催せず、このような「実行委員会方式」をとるのか。理由は至って明快、リスクと負担の分散にある。
自治体が単体で主催する場合、公金投入の正当性や議会での承認手続き、万が一事故が起きた際の行政責任など、ハードルが極めて高くなる。一方で、民間企業1社に任せるには、30万人規模の安全確保や大規模な交通規制、警察・海上保安庁との協議をクリアするのが不可能に近い。
行政の「公共性と法的権限」と、経済団体や観光協会の「商業的ドライブ力」を掛け合わせる。高度成長期から続くこの手法は、巨大イベントを安全かつダイナミックに推進するための知恵として重宝されてきた。だが、時代が変わった今、この曖昧な体制が別の摩擦を生み始めている。