ブランドの歩みとデザイン哲学を広く世に知らしめた金字塔といえば、巡回展として各地で異例の動員数を記録した展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」である。会場を埋め尽くした膨大なテキスタイルの森、創業期からの洋服、愛用者たちの物語や傷箇所の丁寧なリペアの記録は、観覧者に深い感動を与えた。それは単なるデザインの回顧展にとどまらず、「継続すること」「巡ること」の豊かな価値を社会に提示する試みであった。
「つづく」という言葉には、服が着手のもとで長く生き続けること、生地が廃棄されずに形を変えて循環すること、そして職人の技術やデザインへの情熱が次の世代へ継承されていくことなど、多層的な意味が込められている。大量生産・大量消費の波に対する静かな抗議であり、同時に豊かな未来への提案でもあるこの展覧会は、世界中のクリエイターや服飾関係者からも絶大な支持を獲得した。