話題沸騰中の 目黒の静寂に潜む華麗なる貴族の遺産。2026年、なぜ今「駒場公園」の歴史と緑が都市生活者を惹きつけるのかについて、主要な情報を整理して公開しています。

公園の中心にそびえ立つ旧前田家本邸洋館。一歩足を踏み入れると、そこには昭和4年竣工当時の豪奢な世界が広がっている。外観はスクラッチタイルで覆われたイギリスのチューダー様式。内部に入れば、大理石のマントルピースや緻密な木工彫刻、重厚なステンドグラスが目を引く。当時の前田利為侯爵が外交の舞台として活用したサロンや宴会場は、東洋一の邸宅と称された名に恥じない気品を漂わせている。

見逃せないのは、華やかさの裏に隠された細部へのこだわりだ。各部屋に配された照明器具の意噺はそれぞれ異なり、階段の手すり一本をとっても職人の手仕事が生み出すぬくもりが残る。ガイドツアーに参加せずとも、館内をゆっくり歩くだけで1930年代の近代建築の息吹が肌に伝わってくる。館内の一部は重要文化財に指定されており、これが無料で見学できる点も大きな魅力だ。