大手広告代理店のキャスティング担当者は、「好感度調査の数字だけを見て契約を決める時代は終わった」と言い切る。現在、食品、日用品、ファミリーカー、住宅関連企業がこぞって指名するのは、「失敗談を明るく語れるタレント」だ。
最新の市場調査における好感度ランキング上位には、飾らない本音トークで共感を集める顔ぶれがずらりと並ぶ。CMスポンサーが最も警戒するのは「生活感の欠如」と「炎上リスク」である。完璧すぎるライフスタイルは時に視聴者の劣等感や反発を招きかねない。一方で、部屋の散らかり具合や子どものイヤイヤ期に対する葛藤をオープンにする姿勢は、強い親近感と揺るぎない信頼を生み出す。この信頼感こそが、商品の購買意欲をダイレクトに刺激する起爆剤となっているのだ。