日本国内において、かすみ草が若年層を中心に再評価される大きなきっかけとなったカルチャー的出来事がある。それが、菅田将暉と有村架純がダブル主演を務め、記録的な大ヒットを飛ばした映画『花束みたいな恋をした』の存在だ。
心揺さぶるロマンス・恋愛ドラマとして多くの共感を呼んだ同作において、劇中に登場する花々や日常の断片は若者たちの恋模様と強くリンクしていた。同作の配信がNetflixなどで世界中に広まったことも手伝い、映画の中で象徴的に描かれる「日常に寄り添う花」としてのイメージが定着。主役を強く主張しすぎず、それでいて確かな記憶を残すかすみ草の佇まいは、現代のリアルな恋愛観や人間関係の距離感とも鮮やかに重なり合っている。