「大槻」というキャラクターのスタイリングを語る上で欠かせないのが、大人気コミックを原作とする『1日外出録ハンチョウ』などで描かれてきた、どこか親しみやすくも独特なリアリティを持つ日常着の系譜だ。居酒屋や街歩きのシーンで見せる無骨ながらも味のある私服スタイリングは、視聴者に強い心理的親近感を与えてきた。
今回のサスペンスドラマでは、その親しみやすい日常のスタイリングを敢えて踏襲しつつ、徐々に緊迫感あふれる不穏な装いへとグラデーションのように変化させている。日常の延長線上にある恐怖を際立たせるこのスタイリング手法こそ、作品のサスペンス度を極限まで高めている秘密と言えるだろう。