柄のない白系モルフの代名詞とも言えるのがブリザードモルフ (Blizzard Morph)だ。1990年代半ばに発見されて以来、爬虫類界のレジェンドブリーダーであるロン・トレンパー (Ron Tremper)氏をはじめとする先駆者たちの手によって、その魅力と遺伝的特性が解明されてきた。
遺伝学的には常染色体潜性(劣性)遺伝の形質を持つ。つまり、両親からそれぞれ遺伝子を受け継ぐことで初めてその表現型が現れる仕組みだ。ピグメント(黒い点々)を生成する能力が抑制されるため、個体によってはまるで雪像のような神々しい白さを誇る。だが、興味深いことに単なるアルビノとは異なる。環境温度や感情の変化、成長段階によって、時にうっすらとしたスモーキーグレーや淡い紫がかったトーンへと皮膚の色合いを変化させる性質を持っているのだ。
この変化こそが、爬虫類ブリーディング・遺伝学の深みにハマるファンを惹きつけてやまない魅力と言える。