原作は、奇想天外なアイデアで知られる伝奇小説の巨匠・山田風太郎の最高傑作の一つ『おぼろ忍法帖』である。歴史上の人物たちが死の淵から蘇り、剣を交えるというダイナミックな構想を、東映は破格の予算と技術を投入して映画化した。
昭和50年代後半の東映は、大作エンターテインメント時代劇の黄金期を迎えていた。伝統的な殺陣の技術と近代的な特殊メイク、特撮技術が融合した本作は、日本映画の可能性を大きく広げた金字塔である。原作の持つ文学的虚構性を保ちつつ、映像ならではの圧倒的な視覚的ショックを与えた演出は、現代のクリエイターたちにも多大な影響を与え続けている。