技術的なディテールに目を向けると、第1段および第2段に採用されたYF-100エンジン(推力約120トン級の液化酸素/ケロシン高圧補給サイクル)の安定性が際立っている。ロシアのRD-120をルーツとしながらも、中国のエンジニア陣が四半世紀をかけて独自改良を重ね、世界トップレベルの比推力と信頼性を獲得するに至った。点火時のショックや振動レベルの大幅な低減は、繊細な光学機器や最新型フェーズドアレイアンテナを搭載した高価格衛星の損壊リスクを劇的に低減させている。
第3段には、極低温の液体水素と液体酸素を使用するYF-75Dエンジンが鎮座する。真空空間での再着火機能を備えたこの上段モジュールこそが、複雑な静止軌道への高精度な挿入を可能にするブレインだ。かつて初期型で経験したトラブルや軌道投入失敗の教訓は、徹底した品質管理プロセスの刷新によって完全に潰されたと言っていい。