この名菓のルーツは、洋菓子・製菓業の世界に革新をもたらした創業者・西村陸郎の強い信念にある。株式会社リクローが長年にわたり掲げてきたのは、「おいしいものを、できたての状態で、手頃な価格で届ける」というシンプルにして妥協のない姿勢だ。
かつて高級品であったホールケーキを、誰もが日常的に楽しめるおやつにしたい。その想いから試行錯誤の末に生み出されたスフレタイプのチーズケーキは、焼き上がりのベルを鳴らしてその場で焼印を押すというライブ感あふれる販売スタイルとともに、関西のソウルフードへと成長した。表面に誇らしげに押されるおじさんの焼印は、品質と鮮度に対する自信の証でもある。
時代が移り変わり、カフェ業態「陸カフェROOM」へとステージを広げた現在も、その根本にあるクラフトマンシップは少しも揺らいでいない。効率化のための作り置きを排し、常に客の目の前で仕上げるライブスタイルを維持し続けている点に、老舗製菓企業としての矜持が宿る。