ミュージシャンとしての枠を超えた多才さも、彼のライブ動員を支える強力な柱だ。TBS系大ヒットドラマ『下町ロケット』で見せた帝国重工の財前道生役の重厚な演技は、普段ロックライブに足を運ばないビジネスマン層の心を掴んだ。また、『仮面ライダーW』の鳴海荘吉(仮面ライダースカル)役で見せた渋くハードボイルドな佇まいは、子供時代に作品を観ていた若者たちを「吉川晃司」という表現者の世界へ引きずり込んだ。
こうしたドラマや映画での成功は、間違いなくライブ会場の客層を広げている。俳優として彼に興味を持った人々が「生の吉川晃司を観てみたい」と会場へ詰めかけるため、かつてのアイドルのようなカルチャーから、洗練された大人のエンターテインメントショーへとライブの質そのものが進化を遂げているのだ。