相次ぐ爆発事件と武器の放置に危機感を強めた福岡県警察は、前代未聞の奇策ともいえる「手榴弾110番」制度を導入した。市民から手榴弾などの爆発物に関する通報を受け、安全な回収や押収に結びついた場合に最高10万円の報奨金を支払うというこの取り組みは、導入当初、メディアや世論に強烈な衝撃を与えた。
「街中に手榴弾が転がっているのか」という困惑が広がる一方で、この報奨金制度は潜在的なリスクを可視化する大きな抑止力として機能した。市民の目撃情報が捜査の端緒となり、暴力団関係者が潜伏先や保管場所から爆破物を持ち出せない状況を作り出したのだ。通報者の安全を徹底的に秘匿する体制が整えられたことで、武器の孤立化が進み、工藤會内部の兵站ルートは次第に寸断されていった。