イモリとヤモリの決定的な違いとは?特徴や毒の真実をプロが解説に関する疑問や疑問点をわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

イモリとヤモリを区別する上で最大の分水嶺となるのが、生物分類上の「綱(こう)」の違いだ。前者はカエルやサンショウウオと同じ両生類、後者はヘビやトカゲ、カメと同じ爬虫類に属する。国立科学博物館の展示解説でも強調されている通り、両生類は皮膚呼吸を行うために常に表皮を湿らせておく必要があり、乾燥した環境では命を維持できない。そのため、イモリの生息場所は水田、小川、湿原、森林の落ち葉の下といった湿潤地帯に限定される。

対照的に、爬虫類であるヤモリは角質層が発達した鱗(うろこ)で全身を覆い、体内の水分蒸発を最小限に抑える構造を獲得した。川や池に依存せず、乾燥した家屋の隙間やブロック塀、天井裏などを生活の拠点にできるのはこの強靭な外皮のおかげだ。指先の構造にも進化のドラマが刻まれている。イモリの前足には4本、後足には5本の指があり吸盤はない。一方、ヤモリは前後とも5本の指を持ち、裏側には微細な毛が密集した「指下皮弁(しかひべん)」を備えている。ファンデルワールス力と呼ばれる分子間力を利用して、ツルツルした垂直のガラス面すら自在に駆け上がる。