かつて彼女が選んだ「1年間の休養」という決断。当時の日本スポーツ界に走った衝撃は大きかった。トップアスリートがキャリアのピーク時に一旦足を止めることは、並大抵の覚悟でできることではない。しかし、あの空白の時間は彼女にとって敗北ではなく、自らの人生を再定義するための必然的なステップだった。
一度コートから離れたことで、自分がどれほどバスケットボールを愛しているかを取り戻したという。復帰後のプレーには、以前のような過度な悲壮感が消え、心から競技を楽しむ強かさが宿った。自分を追い込みすぎるのではなく、心身のコンディションを自らコントロールする術を得たこと。これこそが、30代を迎えた今もトップパフォーマンスを維持できる最大の秘密だ。