「時間は作るものではなく、濃縮するもの」。監督のその一言が、チームの変革の幕開けだった。平日の練習時間は、放課後のわずか120分。かつてのように泥だらけになって日没まで白球を追う光景はそこにはない。代わりに導入されたのが、最先端のラプソードや超高速カメラをはじめとするデータ計測機器だ。
投球の回転数や軸の角度、打球初速と角度がリアルタイムで可視化される。選手たちは自らのスマホでデータを即座に確認し、次の1球へフィードバックする。「ただ振る」「ただ投げる」時間は1秒たりとも存在しない。この徹底したロジカルな練習方法こそが、短時間で私学強豪に匹敵するパフォーマンスを引き出す最大の秘密なのだ。